fc2ブログ

六道の辻

つらつらと日々のことだとか東方のことだとかたまにssなんかも乗せている、そんな場所。フリーダム更新。 

2007.11.18[日] 横漏れも完全ガードの安心性!(何

東方小ネタでもないっ!ごめんみんなっ、血迷ったw!(駄目
※以下は人によっては不快になる場合がある内容が含まれています。以下「続きを読む」で表示される霧雨魔理沙嬢の第一声を読んで不快に感じた場合は続けて読まずにブラウザを閉じることをおすすめします。


早朝の香霖堂。
店主の森近霖之助はのんびりと一人の時間を満喫していた。

「……やはり一人は落ち着くな」

どこか遠くを見て霖之助はそう言った。
そして彼が手元の湯のみに口を付けた時だった。
店の扉を吹き飛ばす勢いで開けて、店内に白黒の疾風が飛び込んできた。
そして非常に珍しいうろたえた表情で霧雨魔理沙は霖之助に叫んだ。

「こ、香霖! 大変だ! 朝起きたら私の……ま、股の間から血がドバーって! どどどどうしよう香霖! 変な病気かもしれない! た、たた助けてくれぇっ!!」
「ごぶはぁ!!!!??」

それを聞いた霖之助は勢い良く飲んでいた茶を噴出した。

「ご、ごほっごほごほ……っ! ま、魔理沙……落ち着くんだ……げほごほ」
「これが落ち着けるかよっ! なぁ、香霖その様子なら何か知ってるんだろ! 頼むぜ、教えてくれっ!」

そう言って魔理沙はがくがくと霖之助の両肩を掴んで乱暴に揺する。
霖之助は物理的にも精神的にもがくがくと揺られながらなんとか魔理沙を落ち着けようとする。

「わ、わかった! わかったから! 落ち着くんだ、魔理沙っ! 深呼吸! 深呼吸だ! ほらっ、ひっひふー! ひっひふーっ!」
「ほ、本当か!? 私は大丈夫なんだよな!? 教えてくれっ、香霖ーっ!」
「ま、まり、さっ……くびっ……首がしま、る……ゆる、め……」

霖之助の顔色は短い間に赤くなったり、青くなったり、白くなったり、紫になったりする。
片手で魔理沙の腕をタップしながらもう片方がロープを探って空中を掴む。
そして彼の意識が段々と白んでいき――。




「――で、つまり君の体に起こったのは一種の生理的現象であり、特に病気といったものの類ではないんだ。乳歯が抜けて永久歯に生え変わることや、男性が声変わりするのとまったく同じ現象だからそれに害はまったくもってない。よって、君がそこまで心配するべきことじゃない。……わかったかい?」

霖之助は青黒い痣が浮いた、痛々しい首筋を手で擦りながら魔理沙に説明し終えた。
三途の川の死神が船の中で居眠りしていることが、こんなにもありがたいことであることを今日ほど切に感じた日はないだろう。
魔理沙は霖之助の説明の間中、熱心に聴いていたかと思うと顔を真っ赤にしたり目を大きく見開いたりしていたが、どうやらなんとか理解したようだ。

「…………なるほどな」
「わかってくれたか」

ほっとして霖之助は新しく淹れ直した湯のみに口を付ける。
そして魔理沙が真剣な表情で呟いた。

「赤ちゃんてキャベツ畑から取れるんじゃなかたのか……」
「ごふっ!?」

そして再び噴出した。

「げふごほ……い、一体誰がそんなことを?」
「ん、この間、幽香っていう妖怪から聞いたんだぜ」
「……」
「どうした、香霖?」
「いや、なんでも……なんでもない」

霖之助はハンカチで口元を拭いながら、自分が世話になった霧雨邸の人間の娘へのそういった教育のなさを恨んだ。

「まぁ、それで、香霖。お前が言うにはなんだっけか、ええと、せーりよーひんとか言うのが必要なんだろ? ここには置いてないのか?」
「……置いてあるよ」

霖之助は今、自分がしている会話がとても不自然なもにしか思えなかったが、あえてそこから目をそむけた。
極力平坦に精神を持っていって、ひくつく口元や目元を全力で無視する。
とりあえず、棚の一角から商品を取り出して勘定台の上に並べてやる。

「へぇ、色々あるんだな」
「うむ、大体が外の品だ。……まぁ、一通り渡しておくよ」
「貰っとくぜ」

もそもそと受け取る魔理沙だが、そこで気がついたように顔を上げた。

「……で、香霖。これはどうやって使うんだ?」
「…………それは……僕にはわからない。君も知ってるだろう? 僕の能力では用途はわかっても、使い方まではわからない」
「あー、そういえば、そうだったか。んん、じゃあ、どうすりゃいいんだ?」

ぼりぼりと魔理沙が頭を掻きながら唸る。
それに対して霖之助はきっぱりと答えた。

「何、問題ない。知ってる人に聞けばいい。君の知り合いでこういったことで詳しそうで、医学の知識がありそうな人物といえば……」

そこで魔理沙も思い至って、ぽんと手を打って。

「ああ、永琳か」
「その通り。恐らく彼女なら高確率でそういったことを知っているだろう」
「よっし、それじゃあ、早速行くか!」
「いってらっしゃい、魔理沙」

霖之助はそれを良い笑顔で送り出そうとする。
だが、魔理沙は振り返って霖之助の袖を掴む。

「さあ、行くぜ、香霖」
「…………ちょっと待て」
「音速が遅いっ!」
「待て待て待てっ! 何で僕まで一緒に行かなくちゃいけないんだ!? 僕がそれに同行する理由なんて一つも」
「せいっ!」
「がはっ」

魔理沙の鋭いボディーブローがわき腹に突き刺さり、霖之助はがっくりと意識を手放した。
ぐったりした霖之助を箒にくくりつけると魔理沙は意気揚々と大空へと飛び出したのだった。

「ひゃっほーぅ!」




永遠亭の永琳の研究室に客が二人きていた。
一人はモノトーンの魔法使い、そしてもう一人は長身の男性。
その二人を八意永琳は訝しげな顔で出迎えた。

「それで、今日は一体何のようなのかしら?」
「……僕はおまけだ。ほら、魔理沙」
「ああ。実はな、永琳。私はついに乙女から女になったんだ」

そして、月の頭脳がぴしりと一切の動きを止めた。

「それで、そのために必要な道具の使い方を教えてもらいに来たんだぜ。香霖のやつは名前がわかっても使い方がわからないんでな」
「…………店主さん、ちょっと」
「ん? 何かぐえっ!?」

永琳は霖之助の首根っこを引っつかむと、ひそひそと魔理沙に聞こえないように喋る。

「変態、まさかあんな小さな子に手を出すなんて……」
「……げほ、なんでそうなる」
「鬼畜、さっそく道具プレイとは外道もいいところね」
「だからなんでそうなるっ!」
「違うの?」
「断じて違う! そもそもここに来たのはだね――」

かくかくしかじか……。
霖之助は何か猛烈に勘違いしているらしい永琳を説得する。

「まったく、それならそうと言えば初めから言いなさいよ」
「……勘違いしたのはそっちだろうに」
「まぁ、そうとわかれば男の人は出て行ってちょうだい」
「ああ、そうさせてもらうよ。後は任せた。……それじゃ、魔理沙。そういうわけで僕は外で待ってるよ」
「おう、わかったぜ」

そう言うと霖之助は研究室の外にある待合用の椅子の方へと出て行った。
霖之助が出て行ったのを確認すると永琳は笑顔で魔理沙を振り返った。

「それじゃあ、始めましょうか?」
「……お手柔らかに頼むぜ」
「大丈夫よ、私が手取り足取り腰取り丁寧に教えてあげるから……うふふふふ」
「……いまいち信用ができないんだぜ」

それから、しばらくの時間を要した後、無事に魔理沙は道具の使い方をマスターすることとなった。
なお、研究室から出てきた時の彼女が顔を真っ赤にして、終始俯き加減だったことについては、霖之助がいくら聞いてみても答えが返ってくることは無かったという。











「……今日は、本当に、疲れた」

夜の香霖堂。
霖之助は店の勘定台の中にある椅子に腰掛けて深いため息をついた。
結局、今日一日は魔理沙に振り回されっぱなしだった気がすがする。

霖之助は酒の力で忘れようと、一つ酒を開けることにした。

「飲もう。飲んで今日のことは忘れよう……」

そう言って、霖之助がなみなみと酒が注がれたコップに口を付けた時だった。
店の方の扉が乱暴に開いて、誰かが慌てて店内に駆け込んきて大声で言った。

「た、大変なのよ、霖之助さん!! ついさっきまでなんとも無かったのに突然血が出て来て!!! どうしたらいいの、霖之助さん!!」

霖之助の一日はまだまだ終わらないようだった。




















後日。
霖之助は寺子屋もしている人里の守護者のところに、幻想郷に住む者たちを対象とした一斉性教育の実地を土下座までして頼み込みにいったという。
スポンサーサイト



Comment
2007.11.20 Tue 22:48  芦桐 #-
今のパソは3年目。
ということはじわりじわりと見えないところから危なくなってくる時期。
そ、そういえば最近は少しばかりレスポンスが遅くなって……。
……とりあえずバックアップだけはしっかりとしておきますかね。

永琳のことだから、あれの基礎基本的な使い方はもちろん、あれの構造とか、どれの計算方法まで、さらに何ステップもぶっ飛ばして48手から禁じ手までも完全網羅のs(血で汚れて読めない
  [URL] [Edit]
2007.11.20 Tue 21:17  熊犬 #mQop/nM.
HDDの寿命が5,6年ってマジだったんですね\(^o^)/
大切なデータはバックアップしてたんで金銭的なダメージだけで済んだんですが、最初パーティションサイズの確保がよくわからなかったせいで通算5回もリカバリし直しちゃってそれだけで一日がつぶれました。完全バックアップも不具合まで復元されるのでまたリカバリ。あぁ疲れた。
修理に出すより自分で乗せ変えたほうが安いし勉強になるんで、もし壊れた際は自力で直すことをおすすめします。縁起でもないかな?

魔理沙は永琳になにをどこまでどのようにして教わったのか。顔を真っ赤にしてたということはやっぱり実際に使用し…あれ?血が出てきたこれってもしかしてせい(ry
  [URL] [Edit]







(編集・削除用)


管理者にだけ表示を許可
Trackback
http://asikiri.blog102.fc2.com/tb.php/166-d46d63a3
プロフィール

芦桐次蔵

Author:芦桐次蔵
名前は「あしきりじぞう」と読む。
最近自分が変態であることを認めたらしい。

のらりくらりと毎日を生きてる。
熱しやすく冷めやすい面倒くさがり。
良く食べるが体重の増減がしないタイプ。
まとまりがないことで一部では有名。
執筆速度:2kb/h
             
東方とか秋刀魚が好き。
霖之助がお気に入り。
いつも何か面白い小説を探してる。
弱点はロミオの青い空。
たまに食べられてる。

●ここにある全ての文章、及び絵の著作権は芦桐次蔵にあります。無断で転載・転用はしないようにお願いします。もし、使用する場合は一言web拍手でも良いので一報ください。
●メールは「dekasegimaruあっとまーくhotmail.co.jp」のあとまーくを@に直して送ってください。おおっぴらには言えない苦情などを受け付けています。
●リンクは敬称略。大体が五十音順となっております。
●東方ssが読みたいならカテゴリ「お品書き」からどうぞ。
●リンクフリー。ご自由にどうぞ。特に報告もいりません。

↓web拍手とか




※コメの語尾に@を3つ付けて送るとレス不要となります。個人的な文句なんかでどうぞ。

ブログ内検索
星が見える名言集100
Pagetop